2010-07-01から1ヶ月間の記事一覧

マイトレイ:ミルチャ・エリアーデ

マイトレイ/軽蔑 (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 2-3)posted with amazlet at 10.07.29アルべルト・モラヴィア ミルチャ・エリアーデ 河出書房新社 売り上げランキング: 170197Amazon.co.jp で詳細を見るエリアーデ自身をモデルにとった、主人公のアランは…

7/29

昨日はブログがかけませんでした。すみません。 また今日もあまりよくかけたとは思えないので、少しきになっている。当たり前のことを書いているだけのような気がして。 本小説を読んでいる間、舞姫のことが浮かんでいた。準備不足でつなげられなかったけれ…

雨の王ヘンダソン:ソール・ベロー

世界の文学〈第51〉ベロー,ウェルティ (1967年)雨の王ヘンダソン・デルタの結婚式posted with amazlet at 10.07.26中央公論社 売り上げランキング: 1051122Amazon.co.jp で詳細を見る ヘンダソンはアフリカに行く。五十五歳であるけれどもその肉体は逞しく、…

アメリカの鳥:メアリー・マッカーシー

アメリカの鳥 (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集2)posted with amazlet at 10.07.21メアリー・マッカーシー 河出書房新社 売り上げランキング: 137967Amazon.co.jp で詳細を見る本作品では多くのことが描かれる。アメリカのロッキーポート、イタリア、フラン…

心を自然化する:フレッド・ドロツキ

心を自然化する (ジャン・ニコ講義セレクション 2) (ジャン・ニコ講義セレクション 2)posted with amazlet at 10.07.17フレッド・ドレツキ 勁草書房 売り上げランキング: 643305Amazon.co.jp で詳細を見るとても面白かった。 ドレツキが表象主義テーゼと呼ぶ…

鉄の時代:クッツェー

鉄の時代 (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 1-11)posted with amazlet at 10.07.15J.M. クッツェー 河出書房新社 売り上げランキング: 24199Amazon.co.jp で詳細を見る「侵入者」においてナンシーは自らの心臓移植について語り、自己免疫の異常において、自…

デルタの結婚式:ユードラ・ウェルティ

世界の文学〈第51〉ベロー,ウェルティ (1967年)雨の王ヘンダソン・デルタの結婚式posted with amazlet at 10.07.14中央公論社 売り上げランキング: 1043446Amazon.co.jp で詳細を見る デルタ地方 「デルタの結婚式」の舞台となっているのは、アメリカ南部ミ…

7/11

「影の無い女」をはじめて読んだときに、難しい小説だなあ、と思った。この難しさは時間の二つの相、影の有無などの二つの世界の交錯と交代が象徴的にめまぐるしくなされることによるものだったように思う。昨日の記事は全体像が見えてから書いた、というよ…

影のない女:ホフマンスタール

世界文学全集〈66〉リルケ.ホフマンスタール (1978年)マルテの手記 影のない女posted with amazlet at 10.07.11集英社 売り上げランキング: 443477Amazon.co.jp で詳細を見る 精霊界の姫を妃にした帝は、三日の間に石と化してしまう。姫の父王は姫の護符に以…

やし酒のみ:エイモス・チュツオーラ

アフリカの日々/やし酒飲み (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 1-8)posted with amazlet at 10.07.08イサク・ディネセン エイモス・チュツオーラ 河出書房新社 売り上げランキング: 69200Amazon.co.jp で詳細を見る本作品の内容を細部に立ち入って語るのは、…

7/8

先日、今日とどこか内容を書きづらい作品が続いた。短くなったのはそのためだけれど、どちらも、特に「アフリカの日々」は素晴らしい作品だった。 最近は隔日更新になってしまっていて申し訳ないです。本当は毎日更新したいのですが、なかなか実行できません…

アフリカの日々:イサク・ディネセン

アフリカの日々/やし酒飲み (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 1-8)posted with amazlet at 10.07.06イサク・ディネセン エイモス・チュツオーラ 河出書房新社 売り上げランキング: 55987Amazon.co.jp で詳細を見るイサク・ディネセンが1937年に発表した本作…

第七官界彷徨:尾崎翠

尾崎翠集成〈上〉 (ちくま文庫)posted with amazlet at 10.07.04尾崎 翠 筑摩書房 売り上げランキング: 52371Amazon.co.jp で詳細を見る まず著者の解説(「第七官界彷徨」の構図その他)を読むと、本小説が情景の鉄道的な接続と、ものに持続的な場を持たせ…

聖なるもの:オットー

聖なるもの (岩波文庫)posted with amazlet at 10.07.02オットー 岩波書店 売り上げランキング: 25976Amazon.co.jp で詳細を見る優れた解説が巻末にあるので、先にそちらから読んだほうがいいかもしれない。本書ではまずヌミノーゼを定義した後、現実の諸宗…

危険な関係:ラクロ

危険な関係〈上〉 (岩波文庫)posted with amazlet at 10.07.01C.D. ラクロ 岩波書店 売り上げランキング: 226520Amazon.co.jp で詳細を見る危険な関係 下 岩波文庫 赤 523-2「危険な関係」とは、少なくとも2回、どちらもヴォランジュ夫人の書簡で使われる言…

7/1

今日の記事が余りにも長くなりすぎたので、昨日書いたこととは違ってしまいますが、今日の更新は「危険な関係」のみとしたいと思います。また、若干カテゴリーを整理しました。